S63/S65 AMG(W221型)の中古車 V12かV8か 燃費、維持費と故障は
公開 : 2018.09.15 16:10 更新 : 2018.09.18 19:08
オススメは5.5ℓV8エンジンのS63
S65は販売台数も少なく中古車も珍しいが、S63はそこまででもない。S63は、自然吸気の6.2ℓV8エンジンが長いボンネットに収まり、最高出力525hpと最大トルク64.1kg-mを発生。0-100km/h加速は、不足のない4.6秒となっている。ただし、フル加速時にはV12エンジンの極太のトルクと比較すると、やや息苦しそうに感じてしまうかもしれない。
でも心配ご無用。メルセデスは2010年に、543hpと81.4kg-mを発生するツインターボの5.5ℓV8エンジンにスイッチしている。比較的現代のバージョンにも近い、このエンジンがオススメだといえるだろう。S65に近いパフォーマンスを発揮しながら、S63の初期型より25%も燃費は良く、税金も安い。
6.2ℓV8エンジンのモデルではロングホイールベース版しかなかったが、5.5ℓV8エンジンのモデルには、標準ボディもラインナップされていた。
S63の場合、新車当時の値段はオプション抜きでも9万5000ポンド(1368万円)。しかし今は、初期型なら1万5000ポンド(216万円)から、走行距離8万kmほどの2010年式でも2万8000ポンド(403万円)前後で見つかる。しかし、予算にもよるが、一番のオススメは2011年以降の5.5ℓのS63。過走行ではないクルマなら、2万8000ポンド(403万円)以上は必要となるが、新車当時の値段を考えれば、10万ポンド(1440万円)以上も安く手に入る。
エンジン以外で、この時代のW221型Sクラスの大きな変化といえば、2009年に施されたフェイスリフト。ナイトビューアシスト・プラスや、レーンキーピング・アシストなどの運転支援システム「PRE-SAFE」を搭載している。
クルマとしては発売から10年前後が経つが、ウッドとレザーで包まれたインテリアに、シートヒーターなど、高級車に求めるようなすべてが揃っているといっても過言ではない。
新車当時のちょっとしたオプション並の価格で、今ならクルマ1台が購入できる。向こう見ずな選択だとわかっていても、魅力的な選択肢に感じても仕方ないだろう。