幻のコンセプト「MGローバー75クーペ」 世に出ていたら? 再現車に試乗

公開 : 2018.11.11 16:10

きちんとした仕上がり

ロイドにとってはもちろん本業だったレンガ積みや屋根ふき、それに大工仕事やコンクリート打ちのほうがお手のものなのだが、実はクルマのワンオフ製作の世界へ足を踏みいれたのもこれが初めてではない。

これまでにも、75の前半分をふたつくっつけたクルマや、クロームのグリルも手彫りの木製にとりかえてしまった75ピックアップトラックを手作りしたことがあるのだ。ひとことでいってどちらもヘンだが、目をひくのはまちがいない。

まあ、木の飾りがついたピックアップや双頭の75などはちょっと変わり種とか素っ頓狂というレベルの話だが、こんどの75クーペの出来あがりは別次元にある。機能性にかかわる細かいところまで、そこらのコンセプトカーよりもきちんと仕上がっているのだ。

このランピーター・ベルフライという小村、こんなところに超一流の自動車技師チームがいるというのだろうか? まあそうなのだが、チームはひとりだけ、すなわちロイドひとりで設計と製作をすべておこなった。部品は解体屋で吟味したものを組みあわせたり、はたまたじぶんで1からつくるなどして、たゆまぬ決意で造りあげたのだ。

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