国内試乗アウディA8新型 先進装備の今、4.0ℓV8ターボの印象は
公開 : 2018.09.19 18:10 更新 : 2018.09.19 22:04
自動運転レベル3、着実に
アウディは自動運転技術について積極的に研究成果を発表していたメーカーのひとつだ。2016年のドイツ・ベルリン国際映画祭では、ドライバー不在の従来型A8が映画俳優をレッドカーペットまで送迎するというデモンストレーション走行を披露している。
既に新型A8でも、自動運転レベル3を実現した「AIトラフィックジャムアシスト」の搭載が予告されている。これは高速道路などでの交通渋滞時など60km/h以下の速度の緩い速度で交通が流れている状況下で、運転操作をクルマが担ってくれるもの。この新機能には、大きな期待が寄せられている。
ただ現時点では、法律など環境整備が進められている段階で、アウディを含めて自動運転レベル3を搭載する市販車は存在しない。しかしながら、アウディは、レベル3以上の自動運転実現の市販化に向け、着実に歩みを続けている。
センシングの強化として新型A8には、量産車世界初のレーダースキャナーを搭載。ミリ波レーダーやカメラ、超音波センサーを合わせて最大23ものセンサーを備える。
さらに、これらのセンサーの情報を統合的に分析して高度な周辺環境モデルを構築する「セントラル・ドライバー・アシスタンス・コントローラー(zFAS)」を採用した。誤解してはならないのは、このままソフトアップデートのみでレベル3にアップグレードされるわけではないということだ。
しかしながら、高度化されたシステムは、より人間の間隔に近い、遅れの少ない自然な制御を実現しているという。まだ内容に開きのある自動運転レベル2を、アウディがA8でどれだけ熟成させてきたか、注目したい。