「非凡な」17種類のエンジンたち 前編

公開 : 2018.09.29 06:10

星型(1935年)

ラジアル、つまり放射状にシリンダーを配置し、日本では一般的に星型と呼ばれるエンジンは、軽量さとシンプルさが特長で、航空機用としては主流だった時期もあるほか、戦車にも多く用いられた。ただし、サイズの大きさやバルブ構造がクルマ向きではなく、はじめての採用例は1935年のグランプリマシンであるモナコ・トロッシだった。

空冷2ストロークの星型ユニットは、8気筒の2列配置で、スーパーチャージャーを装備。排気量は4.0ℓだが、出力は250ps程度だった。オーバーヒートも悩みの種だったが、それ以上に問題だったのがひどいアンダーステア。というのも、総重量の75%がフロントアクスルより前にあるのだから、レースではとても勝負にならないシロモノだった。

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