クルマのメーカー名、なぜその名前に? 由来さぐる 意外な理由も
公開 : 2018.09.23 06:10 更新 : 2018.10.26 18:13
人名以外の由来 意外なものも
人名以外では、地名が由来になっている会社としては、ダイハツは、大阪で創立された発動機製造株式会社が、大発と略して称されたことに由来する。
バス・トラックメーカーの日野は、戦前の軍事産業だった東京瓦斯電気工業が母体だが、日野にあった製造所が分離独立して、現在のルーツとなる。
いすゞは、伊勢神宮のそばを流れる五十鈴川が社名の由来だが、近くに会社や工場があったわけではない。
日産は、いまやブランド名になってしまったダットサンがルーツ。快進社の橋本増治郎が、田、青山、竹内の三氏の強力でダット号(DAT=三氏の頭文字を取る)を完成させ、後継車をダットの息子でダットソン(DATSON)としたが、ソンは損に通じるので太陽のサンに変え、ダットサン(DATSUN)としたという話を聞いたことがあるひとは多いだろう。
その後、鮎川義介の実用自動車製造株式会社と合併し、紆余曲折を経て日産自動車となるが、この社名は鮎川の持ち株会社だった日本産業に由来している。
2017年に社名を変更したスバルは、第二次大戦後、中島飛行機から改称された富士産業を中心とした6社が合同した富士重工業がルーツ。ちなみに社名は中島飛行機の創立者、中島知久平の好きだった富士山に由来する。
スバルはブランド名として長く使われており、天空のプレアデス星団の和名。日本語の名前がブランドや車名に使われているのは、きわめて珍しい。いすゞの乗用車だったアスカ(飛鳥)と、トヨタの燃料電池車MIRAI(未来)とSORA(空)くらいだろうか。
三菱自動車は、その名のとおり三菱財閥を前身とする三菱グループの一社であることはご存じのとおり。ちなみに三菱とは、創業者岩崎家の家紋と土佐山内家の家紋を合わせて生まれた会社のマークに由来する。