EV 運転スタイルによる航続距離の差は? 2台のジャガーIペースで検証

公開 : 2018.09.30 10:10  更新 : 2018.12.20 11:26

走行テストを終えて

この実験から学んだものは何だろう? おとなしく運転した赤のIペースは1回の充電で385kmを走ることができた。元気よく運転した青のIペースは、335kmで再充電が必要だったが、ずっとハードに運転したことを考えると、悪い数字ではない。

赤いクルマの実際の航続距離は、メーカーの主張する470kmという数字より明らかに短い。でも悪くはないし、このクルマが他のEVよりもずっと実用的であるのは事実である。これは青のIペースの航続距離が示している通りだ。このクルマで最初の再充電に向かう直前の64kmはきわめて慎重に運転したわけだが、いつも高性能を楽しんだとしてもリーズナブルな航続距離を実現できることが明らかとなった。

Iペースはとても実用的な電気自動車だ。英国全土で今いま出来始めたばかりの充電ネットワークを前提としていることは確かだが。今回われわれが使用した50kWのチャージャーではなく、100kWの急速充電器が使えるようになれば、航続距離を回復させている間、もっとスピーディーにコーヒーを飲むことができるだろう。

当分の間、Iペースのオーナーはイライラしないためにアーリーアダプターの忍耐力を要求されるだろう。今回学んだもうひとつは、乗り心地は硬すぎてインフォテインメントシステムは貧弱で二流のエルゴノミクスは標準以下ではあるけれど、Iペースは強い印象を与えるEVであり、コーヒーブレークのために急いで到着することを我慢できないような、素晴らしい性能とハンドリングを持ったクルマだということだ。

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