新型メルセデス-AMG GT 4ドアクーペ試乗 サイズは大柄、GTに相応しい走り
公開 : 2018.09.28 10:10 更新 : 2018.09.28 10:47
4ドア化による確かな利便性
彼の話は間違いないだろう。何しろ2トンもある鉄の塊を、ニュルブルクリンクで7分半以下で走らせたのだから。ポルシェ・カレラGTと同等のタイムだ。
もちろん、このクルマにとって最も重要なのは、ニュルブルクリンクのラップタイムではない。このAMG GTの大きなテーマは、4ドア化することによって、利便性を向上させることだといえる。
大人はリアシートに座れるのだろか?トランクは充分なサイズが有るのだろうか?普通の姿勢でフロントシートへ乗り降りできるのだろうか?ポルシェ911ターボとは異なり、2月の真夜中の、凍えるような寒さの交差点でも、普通に運転ができるのだろうか?
これらの疑問の答えは、すべてYES。AMGの最高責任者でもあるトビアス・ムアースは、GT 4ドアクーペに対してかなり自信を持っているようで、抜き出た性能と実用性の高さで、並み居る4シーターのGTモデルとは直接的に競合しないと考えている。
低速域ではやや落ち着かない印象があるものの、サスペンションをコンフォートモードにすれば、GTの乗り心地は非常に優れれている。トランスミッションもスムーズで洗練されているし、スポーツシートは、ライバルモデルと比較すると彫りが深いが、快適でサイドサポートも邪魔ではない。リアシートは身長180cmの大人でも充分快適に過ごせる広さがあり、ラゲッジスペースも多くのハッチバックより大きなサイズが用意されている。
最大トルクは、多くのスーパーカーを超える数値を叩き出すが、路上で恐怖を抱かせるようなことはないはず。その仕上がりは、AMG GTという名に恥じないものだといえるだろう。