長期テスト ポルシェ911(4) あえて称える、クルーズコントロールの不可欠さ
公開 : 2018.10.01 20:10
スコットランドで装着 ますます運転したくなる
さらに、クルーズコントロール用ソフトウェアに関しても、オーナーの選択によっていちいちその部分だけを削除するのは非効率なため、われらが911にもすでに必要なソフトウェアは搭載済みだということがわかった。つまり、新たに必要なのはクルーズコントロール用のレバーと、それを取り付けるための時間、そしてメーカーからのアクティベーションコードだけだった。
最寄りのポルシェディーラーへクルマを持ち込んで、必要な550ポンド(8万2000円)を支払えば、納車からわずか数カ月で工場に車両を戻すことなく、クルーズコントロールが手に入るはずだった。だが実際には、前回レポートした911の100万台生産記念を祝う旅の舞台となったスコットランドから飛行機で戻る際、現地のポルシェディーラーにクルマを預けてきたのだ。そして911が再びわたしの手元に戻って来た時、ステアリングコラムには1本のレバーが追加されていた。
追加されたレバーが変えたのは911ではなく、わたし個人の満足度だった。単なるパッシブ型のクルーズコントロールで、ときおり予期せぬ動きを見せることはあるが、最新のレーダー式アクティブシステムと比べてもこのクルーズコントロールを気に入っている。気のせいかも知れないが、数百マイルを運転しても感じる疲れとストレスが少ないうえ、いままで以上に911で走り回りたいという気持ちにさせてくれるのだ。
過去数カ月のあいだ、長距離ドライブのたびに、単にクルーズコントロールがあるという理由だけで別のクルマを選んでいたが、そんなことはもうしないだろう。クルーズコントロールを追加したことでこれまで以上に911を運転したいという気持ちが強くなった。遊ぶときには遊ぶ。それ以外は、周りの流れに身を委ねる。それで十分だろう。
テスト車について
モデル名:モデル名:ポルシェ911 カレラS
新車価格:8万5857ポンド(1277万円)
テスト車の価格:10万8028ポンド(1606万円)
テストの記録
燃費:12.1km/ℓ
故障:無し
出費:無し