試乗 外はディフェンダー、中はラリーカー ボウラー・ブルドッグ 抜群の走破性
公開 : 2018.10.10 10:20
どんな感じ?
ラリー用の専用装備多数
ブルドッグのインテリアにはディフェンダーのダッシュボードが使われており、ドライビングポジションもディフェンダー譲りだ。しかしちょっと古臭いエルゴノミクスは少し改善されており、シートは内側に移動されてひじの置き場を稼ぎ出している。
キャビンの雰囲気はおそらく「機能的」というのが一番ぴったりくる。固定式のバケットシート、6点式ハーネス、それにライト、ブロワー、ウォッシャー、ワイパーをナビゲーターが補助的に制御するためのパネル(ドライバーはラクダを避けるだけで手一杯だからだ)。
通常ラジオがあるところにはガラス用ハンマーが装備されている。砂丘で樽のように転がり落ちてフロントガラスから脱出しなければならないときのためだ。天気の悪い日に郵便局に出かけるときでも、お世話になりたくはないだろう。
レンジ・ローバー・スポーツの6気筒ディーゼルエンジンは、普通のディフェンダーの4気筒エンジンよりスムースで静かだと思うかもしれないが、快適なクルージングなんてものはブルドッグのレパートリーにはない。
ボウラーは、ランドローバーに使われている「ソフトな」エンジンマウントはラリー競技のストレスには耐えられないと即座に判断し硬いものに交換した。したがってブルドッグはノイジーだ。長距離を走るなら耳栓をしたくなる類のクルマである。低速では競技スペックのブレーキが悲鳴を上げるので尚更である。