試乗 クラシック・ミニEV 35年前のシャシーを電動化
公開 : 2018.10.17 10:40
重量配分と重心高が改善
オリジナルのフロントサブフレームとラバーコーンのサスペンションもそのままだが、バッテリーによる重量増を考慮してプリローディングだけは変更されている。
ミニを電動に改造した思わぬ副産物は、オリジナルのクルマと比べて重量配分と重心が改善されたことだとカイユはいう。これがハンドリングの活気のなさの原因だとはほとんど注目されてこなかった。
1983年ミニの重量配分はフロントが61.7%(394kg)でリアが38.3%(244kg)だ。一方、EVミニはフロントが57.8%(428kg)、リアが42.2%(312kg)である。
もともとミニの重心高は467.8mmととても低い。これはミニの大きな魅力のひとつだが、EVではさらに低く399mmしかない。バッテリーの航続距離はおよそ160kmで、7kWの充電器だと4時間で充電できるとカイユはいう。壁コンセントだと10時間かかる。
インテリアはほとんどそのままだが、床とバッテリーパックを覆い隠す分厚いカーペットのおかげで足元が豪華になったような感じだ。