試乗 クラシック・ミニEV 35年前のシャシーを電動化
公開 : 2018.10.17 10:40
広さは十分 音に違和感も
最後にオリジナルのミニに乗ってから随分と経つが、インテリアスペースは、広くはないとしてもやはり目覚ましいものがある。わたしは背も高く肩幅も広いが、このキャビンならまったく十分である。
しかし、ローバックのスポーツシートを取りつけたせいで、ノンアシストのステアリングを操作するのはちょっと厄介だ。オリジナルのシートより快適ではあるが、ドライビングポジションは寝た感じになる。
といって、カイユが困っているわけではない。彼の騎手のような体格はこのクルマにうってつけだ。彼は素晴らしくシンプルで滑らかな1速トランスミッションが発するノイズのことを謝る。
アクセルを緩めるとコーヒーのグラインダーのような音を発するのだ(すぐに取り外されて検査のためGKNに返送されることになっている)。電気モーターもすすり泣くような特有のノイズを発する。もう少し何とかしてほしいが、NVHで最大の問題は、ブレーキシステムが常に発する大きな再充電の音である。
このミニが十分に俊足で足回りもしっかりしていることは疑いない。重心高が下がり、前後の重量バランスが良くなっていることも感じられるだろう。オリジナルのミニや初期のクーパーからは明らかに進歩しているが、むしろもっと抑制されている感じで、少なくともラバーサスペンションのミニのように抑制されている。