レーサー、どんな仕事? 1日に密着 BTCCレーサー、ロッキングハムでの1日
公開 : 2018.10.06 18:10
4:45PM 第三レース
第三レース。路面は濡れているがまた乾き始めている。スリックを選択すべきなのは明白だ。つまり、チルトンはBTCCの固い「オプション」タイヤで走ることになる。週末の1レースはこれを使わないといけないのだ。
固いタイヤはグリップが弱いので、ヘアピンに入るとき、どのくらい早くブレーキを踏まなくてはならないか判断する必要がある。チルトンは前回より9メーター手前でブレーキを踏むが、これでもまだ遅い。「コントロールは出来たと思うんですが、とつぜんバシッと音がして外に膨らんだんです」と彼はいう。
ライバルの何人かが同じ間違いをしなければ、チルトンは決勝レースで勝てたかもしれない。しかし、マット・シンプソンのホンダ・シビックがスライドしてチルトンの横に衝突し、フォーカスのサスペンションを壊した。チルトンのレースはこれで終わった。幸先よく始まった一日は、意気消沈して終わった。
チームへの短い結果報告が終わると、チルトンはロッキングハムを急ぎ後にして、サリー州の自宅へとクルマを走らせ始める。第三レースの不本意な結末はしばらく頭を離れないだろうと彼は認める。「帰宅する間はレースのことを考えては駄目だと、ガールフレンドにはいつも言われるんです」と彼は告白する。「でもちょっと時間がかかるんです。悪いレースのあとは、まともな人間に戻るのに48時間くらいかかるんですよ」