フルモデルチェンジしたBMW X5を評価 路面問わぬ満足度 ベストの選択肢
公開 : 2018.10.02 10:40
優れた燃費とドライバビリティを両立
エンジンは基本的に先代モデルからのキャリーオーバーとなるが、より厳しい新基準のWLTP試験(乗用車等の国際調和排出ガス・燃費試験法)やRDE試験(路上走行試験)に向けて、大幅な改良を受けている。当面のエンジンのラインナップは3種類。264psを発生させる3.0ℓの30dは、従来の直列4気筒から、直列6気筒に変更されている。アメリカでは6気筒エンジンの人気は高く、英国でも65%の販売数を稼ぐとみられている。
若干お金を上乗せすれば、3.0ℓの6気筒ガソリンエンジンから339psを発生させる40iが選択可能。当面の間は400psを発生させるディーゼルエンジンが最上級のパワートレインとなる。さらに、4基ものターボで過給される6気筒ディーゼルを搭載するM50dと、V8ガソリンにプラグイン・ハイブリッドを組み合わせた50iも間もなく加わる予定だ。
基本的には先代から継続となるエンジンながら、WLTP試験やRDE試験では優れた成績を残している。実際の日常利用において、優れた燃費と高いドライバビリティを両立させるのは挑戦的なことだと、パワートレインの開発責任者、ラインハルト・ブランドスタッターは話す。
40iに搭載されるエンジンは、350barの燃料噴射圧に対応するため設計を変更。さらに微粒子フィルターと高効率な冷却システムのほか、回転抵抗を抑える目的で、シングル(1列)のタイミングチェーンが採用されている。エンジンの重量も6kg軽く仕上げられた。
今回のテスト車両、30dのエンジンももちろん手が入っている。それほど大規模なものではないが、排気ガスは触媒とアドブルー(尿素水 )によって浄化される。BMWでは通例だが、車高調整式のエアサスペンションが採用されており、スタンダードグレードのXラインから、モデル構成に抜かりはない。
さっそく、BMWの代名詞の走りを確かめてみよう。