キアK900 韓国最上級車に試乗 Sクラスに対抗できるか
公開 : 2018.10.28 11:40 更新 : 2021.03.05 21:36
残念なフロントの乗り心地
しかし、乗り心地について話さないわけにはいかないだろう。運転席に座っている感じはラグジュアリーではない。基本的なボディコントロールは良いのだが、ほんの小さなバンプを乗り越えるときでさえ乗り心地は荒く感じるのだ。奇妙なのはリアシートでの乗り心地が対照的なことだ。おそらく、シャシーエンジニアたちが最も時間を使ったところだろう。
このスペックは、オールシーズンタイヤを履き、怖ろしい数のスピードバンプ用にチューンされたサスペンションを持つ韓国国内仕様のクルマのものだ。米国その他の国むけのモデルではチューンが異なるものと思われる。
フロントシートの乗り心地の悪さは残念である。フロントキャビンにはキルティングのナッパレザーや本物の木(ブナ材とトネリコ材も選択できる)が使われており、リアよりずっと興味深い場所だからだ。ウッドはウッドらしく、メタルはメタルらしく、キャビンはプレミアムな思考様式で統一されている。これはドアのトレイにも及んでいて、キャビンの他の部分と同じく触感も素晴らしい。
かしこい技術も採用されている。計器盤のディスプレイには死角のカメラ映像を表示することもできるのだ。これはとても実用的な安全装置だ。インフォメーションスクリーンも素晴らしい。他のキアよりグラフィックスの品質は多少劣るものの操作のレスポンスはとてもクイックだ。