9月の輸入車登録台数、前年割れ なぜ? 「2018年9月に売れたインポートカー」
2018.10.05
新車販売クイズです。9月は、インポートカーの販売が、3カ月ぶりにマイナスになってしまいました。どんな理由があったのでしょう? 9月の販売台数ランキングをレポート!
Q:外国メーカー車の9月の新規登録台数、3カ月ぶりに前年割れ。その主要因は?
A:ドイツの4大ブランドがすべて前年実績を割ったこと。
メルセデス・ベンツは前年同月比17.3%減(7016台)、BMWは同3.2%減(5836台)、フォルクスワーゲンは同6.3%減(5067台)、アウディは同5.5%減(3165台)と、いずれもマイナスに落ち込んだ。
9月新規登録は3カ月ぶり減 上半期では4年連続前年超え
輸入車の新車販売は一服感が出たようだ。日本自動車輸入組合(JAIA)がまとめた2018年9月の外国メーカー車の新規登録台数は、前年同月比5.7%減の3万3072台と3カ月ぶりに前年実績を下回った。日本メーカー車含でも同4.5%減の3万8219台と、6カ月ぶりのマイナスとなる。
一方、2018年度上半期(2018年4月〜9月)では外国メーカー車の新規登録台数が前年同期比1.6%増の14万9620台と、4年連続でのプラスを達成。日本メーカー車含でも同6.0%増の17万7803台と好セールスを記録した。
輸入車マーケットの動きに関してJAIA関係者は、「9月の輸入車販売は、外国メーカー車が前年同月比で5.7%のマイナス、日本メーカー車が3.7%のプラス、全体で4.5%のマイナスと、やや不調に終わった。主な原因は輸入車販売全体の6割あまりを占めるドイツの4大ブランド、すなわちメルセデス・ベンツ、BMW、フォルクスワーゲン、アウディがすべてマイナスに落ち込んだ状況が挙げられる。人気車の端境期によって一部で買え控えが発生したこと、台風や地震といった自然災害が多かったことなどが、前年割れとなった理由のようだ」と分析。
「一方でフランスやイタリア、米国、英国などの中堅ブランドは健闘し、前年実績超えを成し遂げる。好調なブランドはいずれも新型車や特別仕様車の発売、販売キャンペーンの積極的な展開などが功を奏した。また、日本メーカー車は好成績をキープ。牽引したのはトヨタとホンダで、トヨタは同28.2%増の1948台で全体の第6位、ホンダは同25.0%増の1249台で第8位に入った。価格帯別では400万円以上1000万円未満がとくに好調。人気の高いSUVモデルや環境対応車などがこの価格帯に揃っていることが、数字となって表れている」と解説。
今後の展開については、「輸入車市場全体としての受注はそれほど悪くない。また、登録台数を伸ばしそうなニューモデルや特別仕様車が各ブランドから精力的にリリースされているので、これらがどれくらい販売を伸ばすかが今後の成績のポイントになる。好調なブランドが鋭意、新たな販売戦略を展開していることもプラス材料。アウディによる排出ガスおよび燃費検査の不正問題も、販売にはそれほど影響なく済みそうだ。一方、米中の貿易問題の成り行きやそれに伴う市況の混乱、そして度重なる自然災害などによってユーザーの消費意欲がどうなるかは不確定要素」との見方を示した。