試乗 アウディRS2/RS4 受け継がれる全知全能のパフォーマンス

公開 : 2018.10.08 13:10  更新 : 2021.10.13 15:26

1994年にアウディがポルシェとともに送り出したRSシリーズ第1弾、アウディRS2に試乗しました。スペックから想像されるようなジャジャ馬ではなく、現在のRSと同様ハイパフォーマンスながら街乗りも難なくこなせるマルチパーパスカーです。

text: Tatsuya Otani(大谷達也) photo: アウディ

もくじ

ポルシェ製のアウディ
ベース車の3倍近い出力
各所から伝わるポルシェらしさ
想像以上の扱いやすさ
現行RS4にも通じる万能性

ポルシェ製のアウディ

助手席に腰掛けたお目付役は大柄なドイツ人。ひと目で職人とわかるタイプで無駄口はいっさい利かない。おかげで、彼が同乗したことで車内の緊張感がぐっと高まったように感じられる。

それでもアウディRS2に試乗できるチャンスなんて、この先2度とないかもしれない。わたしは意を決して、アウディ本社が所有する貴重な1台を走らせ始めた。

1994年から翌年にかけて3000台弱が生産されたRS2は、ふたつの理由からエポックメイキングなモデルだった。ひとつは現在まで続くアウディRSモデルの第1作目であったこと。

そして2番目として、その開発の多くをポルシェが請け負い、生産もポルシェのツッフェンハウゼン工場で行なわれた点が挙げられる。興味深いのは、メルセデスが同じくポルシェに開発を委託したE500も同じ時期にツッフェンハウゼン工場で生産されていたため、2台は一時期、並行してラインを流れていたともいわれる。

記事に関わった人々

  • 大谷達也

    Tatsuya Otani

    1961年生まれ。大学で工学を学んだのち、順調に電機メーカーの研究所に勤務するも、明確に説明できない理由により、某月刊自動車雑誌の編集部員へと転身。そこで20年を過ごした後、またもや明確に説明できない理由により退職し、フリーランスとなる。それから早10数年、いまも路頭に迷わずに済んでいるのは、慈悲深い関係者の皆さまの思し召しであると感謝の毎日を過ごしている。

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