試乗 アウディRS2/RS4 受け継がれる全知全能のパフォーマンス

公開 : 2018.10.08 13:10  更新 : 2021.10.13 15:26

ベース車の3倍近い出力

5本スポーツのアロイホイールは当時のタイプ964 911に装着されていたモノと同じデザインだし、ドアミラーも同様。さらに明確な証拠はブレンボ製のブレーキキャリパーで、そこにははっきりとPORSCHEの文字が刻まれている。

同様のロゴはエンジンルーム内のプレナムチャンバーにもPowered by PORSCHEとして記されているほか、ボディの前後に貼られたRS2のバッジにもフォーリングスと並んでPORSCHEの文字があしらわれている。

RS2のベースはA4の祖先にあたるアウディ80。そのフロントに搭載された直列5気筒2.2ℓDOHC20バルブ・エンジンにターボを組み合わせ、最高出力は315ps、最大トルクは41.8kg-mを発揮した。同じ時期の80に積まれたエンジンの最高出力は115-170psなので、その2倍から3倍に相当するパワーだったことになる。

ここまで聞けば、さぞかしジャジャ馬だったに違いないとみなさんは思われるだろう。その予想はわたしも同じだったが、実際に走らせてみた印象はまったく逆で、サスペンションのストロークは比較的ゆったりとられているうえ、路面のゴツゴツ感を巧みに遮断する能力にも長けているので、乗り心地は実に快適。エンジンもボトムエンドから十分に扱いやすく、6速マニュアル・トランスミッションを操っての発進や変速でもまったく神経を使う必要がない。

記事に関わった人々

  • 大谷達也

    Tatsuya Otani

    1961年生まれ。大学で工学を学んだのち、順調に電機メーカーの研究所に勤務するも、明確に説明できない理由により、某月刊自動車雑誌の編集部員へと転身。そこで20年を過ごした後、またもや明確に説明できない理由により退職し、フリーランスとなる。それから早10数年、いまも路頭に迷わずに済んでいるのは、慈悲深い関係者の皆さまの思し召しであると感謝の毎日を過ごしている。

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