試乗 アリエル・アトム4 新シビックのエンジン流用 見た目そのまま、中身激変
公開 : 2018.10.31 11:40
洗練性が向上 落ち着いた身のこなし
特にライトウエイトカーの、自然吸気エンジンからターボへの変更は少々気が進まない話ではあるが、扱いやすくなったのは間違いない。スロットルレスポンスが鈍くなったことでギクシャク感がなくなり、流している限りは1速を使わなくていいほどにトルクフルになった。
ペダルの重さやレスポンスは良く調整されており、低速で重く感じるステアリングは相変わらずだ。ステアリング半径はケータハムやBACモノよりも大きいため扱いやすく、ステアリングギア比が小さくなったこと(と最小回転半径が小さくなった)ことで、以前ほど神経質ではなくなった。
ジオメトリの変更は乗り心地にもつながっている。アリエルは常に手の内でコントロールできている感覚があり、これはセブンやモノ、KTM X-Bowといったライトウエイトスポーツに共通する感覚だ。これはひとえにレスポンスの良さにあるわけだが、もちろん程度の差はある。足回りのストロークに関していえば、アトムはより洗練された乗り心地やステアリングを手に入れている。
まだまだ唐突で豊かなインフォメーションを伝えてくるものの、悪い感触はうまく取り除かれている。ハーフスロットルで軽く流している時には、まるでロータス・エリーゼや2-イレブンのようなしなやかさをもつ一方で、左肩のあたりからは掃除機のようなターボの吸気音が聞こえてくる。