試乗 メルセデス・ベンツSクラスS560e ハイブリッド改良 13.5kWhバッテリー搭載
公開 : 2018.10.16 10:10
ハイブリッドシステムに大幅な改良を受け、さらに一歩EVへと近づいたSクラス。しかし、日常的な移動手段として受け入れられるかどうかは、バッテリーとの向き合い方によるところが大きいといえます。メルセデス・ベンツのお膝元、シュトゥットガルトで完成度を確かめました。
もくじ
どんなクルマ?
ー 367psのV6エンジンと122psの電動モーター
どんな感じ?
ー 非の打ち所がない乗り心地
ー エコアシスト・システムを搭載
「買い」か?
ー 都市部での走行が多いのなら
スペック
ー メルセデス・ベンツSクラスS560eのスペック
どんなクルマ?
367psのV6エンジンと122psの電動モーター
新しいメルセデス・ベンツS560eは、環境への配慮を強く意識する、エグゼクティブのためのクルマ。現在のところ、シュトゥットガルトを拠点とする自動車メーカーとしては、もっとも純EVに近いフラッグシップ・サルーンとなる。
2014年に発表されたS500eの後継モデルという位置づけとなり、多くの改良により走行性能を向上させただでなく、EVモードでの走行可能距離も伸ばされている。従来モデルでは333psのV6ガソリンエンジンに、115psの電動モーターが組み合わされていたが、新しいモデルでは367psのV6ガソリンエンジンと122psの電動モーターへと切り替わっている。
その結果、総合出力は476psとなり、最大トルクは71.2kg-mへと強化。動力性能も不足はなく、0-100km/h加速は5.0秒、最高速度は249km/hでリミッター制御される。ただこのSクラスの場合、速く走れることと同じくらい、ゼロエミッションとなるモーターでの走行も重要なポイントとなる。
従来モデルで8.7kWhの容量だったバッテリーは、S560eでは13.5kWhへと拡大され、モーターを駆動する。大容量化に伴って、電流量も22Ahから37Ahへと増えている。結果、EVのようにモーターだけでの走行可能距離は48kmとなり、最高速度は128km/hまで出せるようになった。ちなみにS500eでの走行距離は32kmだったから、50%延びたことになる。
早速、シュトゥットガルトの市街地に繰り出してみよう。