日産キャシュカイ、英国で評価 マイナーチェンジ 優位性を固守
公開 : 2018.10.15 18:10 更新 : 2018.10.18 16:45
多機能なインフォテインメント・システム
そして注目が、新しくなったインフォテインメント・システム「日産コネクト」。2代目キャシュカイは、この分野でも優位に立ったと思う。しかし、日進月歩の技術革新の現在では、さらにもう一手、欲しいところではある。
日産コネクトでは、アップル・カープレイとアンドロイド・オートに、エントリーグレードから対応。「ドア・トゥ・ドア」と呼ばれる新しいナビゲーション・アプリは、無線通信でのアップデートが可能。このアプリは、出発前にスマートフォンで目的地を送信しておけば、クルマに乗り込む前に、ドライブルートを検索してくれる機能を備えている。近年急速に普及してきているものだ。
「シングルライン・サーチ」と呼ばれる簡便な目的地検索機能も盛り込まれているが、これは顧客からのニーズを反映したものだという。さらに物理的なボタンは大幅に減り、7インチ・タッチスクリーンで多くの操作が可能となっている。日産は、アップルiPadをベンチマークとしたそうだ。
実際のところ、7インチモニターはライバルモデルのものと比較すると小さく見えるし、iPadなどで一般的なピンチイン機能のスムーズさも、優れているとはいえない。また、現代の多くのタッチスクリーン式にいえることながら、従来式の物理的なボタンと比較して、「操作した」という明確なフィードバックに欠け、運転中の注意が削がれてしまうことが、悩ましいところ。
ナビゲーションのマップは、3Dビューで表示されるようになった。グラフィックスはやや古風ながら、わかりやすさは見た目以上に優れていると感じる。全体的に、機能としてはライバルモデルより多くのものが実装されているが、システムの設計やデザインの面では、直感性や美しさで、さらにもうひと手間欲しい。ドイツの自動車メーカーと共有できる、スコダ・コディアックやセアト・アテカなどと比較すると、明確だ。
インフォテインメント・システム以外のインテリアには変更がない。充分な質感の素材と乗員空間を備えている。しかし、ラゲッジスペースは430ℓで、セアト・アテカと比較すると80ℓ小さいことにも変わりはない。