メルセデス・ベンツGLC燃料電池車「Fセル」試乗 高い完成度とEVにはない実用性
公開 : 2018.10.24 11:21 更新 : 2018.10.24 11:21
どんな感じ?
乗り心地良く扱いやすい
どの技術を取っても複雑なのは間違いないが、驚くべきことにGLC Fセルの運転感覚は他のEVに限りなく近い。アクセルを踏み込んだ瞬間から37.1kg-mの最大トルクが発生するため扱いやすく、停止中や低速走行時には力強い加速を見せる。ただし、加速力だけ見るとモデルSやIペースには敵わない。
GLC Fセルにはユニークなサスペンションが採用されている。フロントはコイルサスペンションだが、リアはシングルチャンバーのエアスプリングを用いており、オートレベルコントロール機能を備えてい流耐え、乗り心地の良さにも貢献している。
今回はシュトゥットガルトの混雑した一般道で行われ、試乗できたのはごく短い時間だけだった。しかし、よくコントロールされたボディの動きは印象的で、路面からの鋭い入力もよく抑えられていた。ステアリングは軽いが感触が良く、これも混雑した道路でのGLCの扱いやすさに一役買っているに違いない。
インテリアのレイアウトは通常通り。ほかのGLCのモデル同様、スイッチ類はうまく配置され、ビジュアル面でのアピールも十分だが、新型Aクラスのような目を引くツインスクリーンは採用されていない。とはいえ、ドライビングポジションは納得のいくものだし、水素燃料電池車だろうと遠慮のいらないスペースも確保しており、ファミリーワゴンとして十分通用する出来だ。