ロードテスト マクラーレン・セナ ★★★★★★★★★★

公開 : 2018.10.27 11:40  更新 : 2018.12.03 19:18

 

意匠と技術 ▶ 内装 ▶ 走り ▶ 使い勝手 ▶ 乗り味 ▶ 購入と維持 ▶ スペック ▶ 結論

内装 ★★★★★★★★★★

マクラーレンの特徴のひとつでもある、斜め上方へスイングするディヘドラルドアを開けて、セナに乗り込む。このドアは570Sとは異なり、720Sのように、ルーフ側とAピラーの付け根の2箇所にヒンジが付いている。そして、極めて戦闘的ながら快適なバケットシートに身体を固定する前に、ドアを締めるのを忘れずに。一度ハーネスを締めてしまうと、ドアハンドルに手が届かず、ドアが閉められないのだ。

セナのコクピットは、マクラーレンのどんなモデルとも異なる印象を持っている。ダッシュボードはカーボンファイバー製で、飛行機の羽のように、水平に左右へ伸びている。位置の調整が可能なデジタル・インスツルメントスクリーンと、縦長のモニターによるインフォテインメント・システムは、720Sにも見られるもの。インフォテインメント・システムは独立し、自由に角度を変えることができる反面、「センタースタック」と呼ばれるコントロール・コンソールは備わらない。

何より重要なパワートレインとサスペンションのコントロールダイヤルは、インフォテインメント・モニターの下に配置され、手が届きやすい。トランスミッションのコントロールスイッチは、運転席横に固定されたスリムなカーボンファイバー製のボックスに統合され、シートと一緒にスライドするから、常に操作しやすい位置に保たれる。4ℓV8エンジンのスターターボタンが見当たらなくて天を仰ぐと、そこにあった。左右ドアの上端の間、フロントガラス上のコンソールに収まっている。

マクラーレンが生み出すスーパーカーは、どれも運転席からの優れた視界が確保されていることで有名だが、セナも、前方と側面に関しては不満がない。フロントガラスの下辺、スカットルは充分に低く、明瞭な前方視界を確保。上下に分割されたサイドドアの広いグラスエリアは、クルマの車幅感覚をつかみやすく、車線と車両との位置もわかりやすい。

その反面、後方視界は、カーボンタブのバルクヘッドとリアウイング、そしてこのクルマ唯一の小さなラゲッジスペースによって、遮られている。シートの背後、頭の高さに備え付けられた小さな棚は、レーシングヘルメットをふたつ収納するのに丁度いい大きさにはなっている。

 

意匠と技術 ▶ 内装 ▶ 走り ▶ 使い勝手 ▶ 乗り味 ▶ 購入と維持 ▶ スペック ▶ 結論

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