試乗 アルピーヌA110 軽量ゆえ、身軽で素直な挙動が魅力
公開 : 2018.10.19 10:40 更新 : 2021.05.13 12:00
「買い」か?
軽量で身軽な挙動を好むなら
プルミエールエディションの790万円に対して、通常販売モデルがそれより高価なのはちょっと意外ではあったが、この手のスポーツカーはプライスの数字で「買い」かそうでないかを決めるものではない。気に入れば少々高価でも買いたくなる、というのがその購入パターンだろう。
それでも敢えてライバルを探せば、前回のリポートにも書いたけれど、同じく4気筒ミドエンジンのポルシェ718ケイマンが最も近い存在かもしれない。で、そのケイマン、最も安価な素のモデルの3ペダルMT仕様が673万円、2ペダルのPDK仕様が720.2万円だから、A110はそれより明らかに高い。
しかしだからといって、A110の魅力が色褪せることはない。PDKの718ケイマンより280㎏も軽い車重がA110の最大のポイントで、その軽さがヒラリヒラリとした身軽な挙動に現れているのも素晴らしい。その代わり、ガッチリとしたボディの剛性感ではケイマンに一歩を譲るが、今や街にあふれているポルシェと違って、知る人ぞ知るレアな存在であるところもアルピーヌの魅力のひとつだろう。
そういう部分に惹かれるスポーツカー好きには、ニューA110は「買い」だといえる。そのなかで、走り屋志向のピュアにするか、快適志向のリネージにするかは、まさに好みの問題だろう。蛇足ながら、スパルタン系を好む筆者なら、迷わずピュアを選ぶけれど。
アルピーヌA110ピュアのスペック
価格 | 790万円 |
全長×全幅×全高 | 4205x1800x1250mm |
最高速度 | 250km/h(リミッター) |
0-100km/h加速 | 4.5秒 |
燃費 | 14.1km/ℓ |
CO2排出量 | – |
乾燥重量 | 1110kg |
パワートレイン | 直列4気筒1798ccターボ |
使用燃料 | ガソリン |
最高出力 | 252ps/6000rpm |
最大トルク | 32.6kg-m/2000rpm |
ギアボックス | 7速デュアルクラッチ |