自動車史で最後を飾ったクルマ 前編 MTのフェラーリ、空冷ポルシェ ほか
公開 : 2018.10.20 06:10 更新 : 2019.05.04 13:03
V型4気筒を搭載したクルマ:ZAZ 968M(1994年)
V型4気筒エンジンを積んだモデルを生産していたメーカーは数少ない。ランチアとフォード、サーブ、ZAZ、そしてAMCだけだと思う。
サーブはフォードが設計したV4をサーブ96に搭載し、1980年まで生産していたが、ウクライナのメーカーZAZ(ザポリージャ自動車工場)は、さらに長く生産を続けていた。V4エンジンを搭載した968Mは、1994年まで生産されていた。ドイツのNSUプリンスにも似たこのモデルは、とうの昔に賞味期限切れになっていたが、安価で丈夫、修理もしやすかったこともあり、最後まで人気は高かったようだ。
2018年現在では、V4エンジンはバイクと、レーシングカーで見ることができる。ポルシェはルマン24時間レースで優勝した919ハイブリッドに、V4エンジンを搭載。レース専用のプロトタイプ・カテゴリーだが、後にニュルブルクリンクでも驚異的なラップタイムを出している。しかしポルシェは、量産車にV4エンジンを採用する予定はないようだ。