セアト・エグゼオST スポーツ2.0TDI
公開 : 2012.03.21 13:28 更新 : 2017.05.29 18:44
■どんなクルマ?
2012年モデルのセアト・エグゼオSTは、若干のリファインを受けながらも、それほど大きな変更点はない。実際、今回われわれが止嘔したエステートも4ドア・サルーンも、デイタイム・ライトを備えたバイキセノン・ヘッドランプ、ニュー・デザインのホイール、インテリア・トリムの材質のアップグレードなどにとどまる。
2.0TDIエステートは、Co2排出量が139g/kmから132g/kmにアップされ、燃費も19km/lから20km/lへと向上している。サルーン・モデルもCo2排出量が139kg/mから129g/km、燃費は18.2km/lから20.8km/lとなっている。
■どんな感じ?
ほとんど変更点がないため、新しいエグゼオをドライブしていても、旧いモデルとの違いはほとんどない。マイナーな変更がシートとステアリング・ホイールのトリムにだけあって、キャビン、コントロール、ダッシュボード・レイアウトは残念ながら前モデルと同一だ。キャビンがコンパクトであると感じるとおり、荷室の容量もコンテンポラリーなモデルに対して大きいというほどではない。また、長身のドライバーであれば、センター・トンネルが邪魔をして左足のスペースがないことも問題だ。それでもステアリング・ホイールとシートの位置関係をどうにかすれば、その問題は解決するのだが、その場合、リア・シートの住人は足をのばす空間に苦労することとなる。
われわれのテストしたスポーツ・トリムは、サポートの良いシートが付けられていたが、18インチ・ホイールによる乗り心地は固い。腐ったようなステアリングの感触と、疑われるような乗り心地、そして大きいロード・ノイズは、あまり効果的とは言えないコーナリング能力のアップという代償としては高すぎると思えた。
エンジンは141bhpを発揮するフォルクスワーゲン・グループの2.0リッターTDIで、6速マニュアルとの組み合わせ。燃費は20km/lとアナウンスされているが、通常の使用でも15km/l程度はいくものと思われた。
■「買い」か?
スポーツ・トリムを避ければ買っても良いクルマだ。シートは最高だ。しかし、18インチ・ホールは、ロード・ノイズを高くするばかりでなく、ハンドリングにも悪い影響を及ぼしてしまっている。発表から2年経って、エグゼオは最初の輝きを失ってしまったと言わざるを得ない。フェイスリフトによっても著しい改良が施されなかったから、他のモデルと比べるとステップバックしてしまったように感じるのだ。
しかし、可愛らしく、有能で、オプションもよく備えられたスマートなファミリーカーを望むのであれば、一考の余地があるといえるだろう。
(ティム・ディクソン)
セアト・エグゼオST スポーツ2.0TDI
価格 | 25,650ポンド(340万円) |
最高速度 | 210m/h |
0-100km/h加速 | 9.6秒 |
燃費 | 20.0km/l |
Co2排出量 | 132g/km |
乾燥重量 | 1565kg |
エンジン | 4気筒1968ccターボ・ディーゼル |
最高出力 | 141bhp/4200rpm |
最大トルク | 32.6kg-m/1750rpm-2500rpm |
ギアボックス | 6速マニュアル |