ホットハッチ三つ巴対決 フォーカスRSに挑むシロッコR 後編 回顧録

公開 : 2018.10.25 18:10

スペック上は他の2台にやや劣るシロッコRですが、内外装の洗練度では他を圧倒し、すべての面で高い完成度を誇っています。さらに実際に走らせてみると、速さでもフォーカスRSと遜色ないばかりか楽しさでは上回っているとの結論に至りました。

もくじ

貧相に見えてしまう2台のインテリア
やや洗練に欠けるZ
すべての面で高い完成度
フォーカスの派手な見かけに見合う走り
見た目だけでなく走りでもシロッコRの勝利
その他の500万円級ホットハッチ

貧相に見えてしまう2台のインテリア

シロッコRと比較すると、フォーカスRSのインテリアは値段が半分のクルマのそれにしか見えない。さらにフォーカスRSでは高すぎるドライビングポジションが問題だ。ライバルたちの着座位置の低さを体験してしまうと、魅力がかなり減退してしまう。

今回試乗したシロッコRには電動アジャストシートを含めた本革トリムのオプションが含まれていたせいもあるが、そうでなかったとしても、おそらくRSのキャビンがかなり貧相に見えることに違いはないだろう。

同じくフェアレディZも、そこでかなりポイントを落としている。確かにZのドライビングポジションは、2台の前輪駆動に比べたらもともと本質的にスポーティだ。座面は低く、腕も十分に伸びた姿勢になるのだが、それでもインテリア自体にはシロッコRのような高級感はない。

実際、シロッコRと見比べると意外なほど安っぽく感じられる部分がZにはあり、特にインストルメントパネルと一体になったステアリングコラムの位置を調節するときに発するきしみ音は、どうにもいただけたものではない。

それも含め、第一印象ではZが最下位だ。インテリアに通ずる仕上げが雑な印象が、走り出したときにもまた感じられてしまったからだ。反対にシロッコRはここでも着実に自らの評価を上げ、フォーカスRSもまた同様であった。

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