試乗 アウディeトロン・プロトタイプ EVらしからぬ隙のない走り
公開 : 2018.10.23 11:10 更新 : 2021.02.09 23:25
どんな感じ?
慣れるには時間が必要
空気抵抗を減らすために、エンジニアたちは空力を追求し、バッテリーをボディに固定するネジやフロントバンパーのエアベントを開発した。その結果、Cd値は0.28に達し、これはIペース(0.29)とテスラ・モデルX(0.25)の中間だ。
「われわれはコンピューターのように走るクルマは作りたくありませんでした」ブレーキコントロールシステムを担当したマイケル・ウェインは語る。「eトロンには多くのコンピュータ技術が使用されていますが、普通の自動車のような走りを見せます。ドライバーは船長役であるべきなのです」
このような思想は、アウディがジャガーのような手法を取らない理由にもつながる。ジャガーは、人工的で時に宇宙船のような加速音をスピーカーから流すことさえあるのだ。
もちろん、eトロンはクワトロを搭載しており、普通の自動車のような走りは実現されている。そして、時には極端なまでに、そのパフォーマンスを見せつける。ウェインはにこやかに、ニュルブルクリンクでの走りについても語った。いわく、eトロンはオーバーヒートや充電切れを起こすことなく、2ラップを走りきることができるのだという。ラップタイムには言及してくれなかったのが残念だ。