どうなるダイソン 2021年にEV生産? シンガポールが拠点、スポーツカーなし

公開 : 2018.10.24 20:10  更新 : 2018.10.24 20:24

スポーツカーの予定は今のところなし

このEVプロジェクト、今後3年余りで、3車種を世に送り出す計画で、第1弾は1万台以下の少量生産モデルとなる見込み。創業者のサー・ジェームズ・ダイソンはプレミアムな価格設定と、それがスポーツカーではないことを予告している。

この少量生産される最初のモデルの開発と生産は、サプライヤーとの関係を築く段階だと、ダイソンでは位置付けている。これにより、その後の量販モデルを含めたラインナップをリリースする際には、主流メーカーの仲間入りをしていたいという目論見だ。

この英国企業は、少量生産モデルに続き、2タイプの量販モデルを導入する腹づもり。すべてが順調に進めば、将来的にさらなるEVの開発を続けようと見込んでいる。

それらのEVで実用化しようと研究中なのが、全固体電池だ。この先進技術は、エネルギー密度を高め、現行の液体電池より短い充電時間と大きな蓄電容量を実現。2020年代初頭、第2のモデルでこれを投入すると予想される。これが現実になれば、ダイソンは全固体電池の市販化レースで先頭を走る存在になる。既存メーカーでこの技術に最も言及しているのはトヨタだが、その導入時期は2020年代とされる。BMWは大きな進展を果たしているとの声明を発し、ポルシェは今後の計画にそれが含まれると述べるのみだ。

ダイソンの全固体電池開発はしかし、2017年にバッテリーのエキスパートであるアン・マリー・サストリーが退社したことで打撃を被った。当時、ダイソンはオートカーの取材に対し、人事面の問題にはお答えしかねる、としている。

彼らはまた、数々の先進的なデジタル技術の開発において、人工知能やロボット工学、学習機能の分野にも投資を行っている。自動車分野との関連について公式には触れていないものの、デビュー作から自動運転技術を投入できるであろうことがうかがえる。

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