グンペルトRGナタリー・フューエルセルEV ついにニュルで同乗試乗

公開 : 2018.10.25 06:10

アレクサンダー・クローゼ(アイウェイズ海外担当執行副社長)に訊く

−−ローラント・グンペルトのブランドは、アイウェイズの将来的な抱負に、どのように沿う?

「グンペルトは少量生産車のブランドとするつもりです。車両開発においては先見的で、斬新なテクノロジーやパワートレーンを先行採用し、そこから量販車へ落とし込んでいくことになるでしょう。たとえばこのタイプの燃料電池は、量産するには高価すぎます。しかし、適正価格になるまでのショーケースとなることが、このクルマなら可能になります」。

−−中国市場に照準を絞ったもの? グローバルなプロダクト?

「最初のマーケットは欧州と考えています。最初にこのクルマを認証してもらう市場、ということです。デザインには西洋と中国、双方のテイストを盛り込んでいます。右ハンドルにするのもさほど難しくはありません。ステアリング位置を左右で入れ替えるのは、さほど大変な作業ではないのです。航続距離は、中国ではそれほど問題にされませんが、欧州では、実際に使う以上の長さを求められますね」。

−−このほかには、どのようなモデルが計画されている?

「今のところ、U5イオンとRGナタリーをお見せするにとどまっています。U5に関しては、大小それぞれのバリエーションなどをご用意するでしょう。2020年以降は、少なくとも年1車種は新型EVを発表したいですね。RGナタリーについては、将来的に実行したいアイデアがあれこれあります」。

−−他のブランドにいた同僚を参考にした部分はある? それとも、全面的に白紙設計?

「全くの白紙から、とは言えませんね。それは確かです。わが社の生産工場を見ていただければ、さまざまなブランドの経験者がいるとおわかりになるでしょう。フォルクスワーゲン出身者もいれば、GM出身者もいます。それが素晴らしいのは、わたしたちが新たな工場を立ち上げる場合、それぞれがかつて働いていたところより改善されたシステムを導入できる点です」。

−−新規参入組であることは、EVマーケットに新風を吹き込むには有利?

「そうである必要はないでしょう。伝統あるブランドは数多くのクルマを販売しているので、革新的なことを実行する資金があります。しかし同時に、彼らは既存のパワートレーンやテクノロジーに固執し、新しいものを試したがらない、という印象を持っています。私たちが不利なのは、小規模であること。ですが、ガソリンやディーゼルの遺産には全くとらわれないという面もあります。わたしたちはみんな同じ方を向いて、マーケットのトレンドを追っていくのです」。

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