ジャガーXE SVプロジェクト8 試乗 史上最強のジャガー製ロードカー
公開 : 2018.10.30 10:10 更新 : 2018.10.30 10:34
刺激的なドライビングの見返り
ではその中間の、英国の道路網では一般的な路面状況ではどうだろうか。
通常の場合、クルマの運転を楽しむためには、充分な柔軟性と落ち着いた挙動が求められる。しかしプロジェクト8の場合、極めて刺激的なドライビングを実現している見返りとして、他のスーパーサルーンよりも明確に落ち着きに欠け、路面状態を直接的に伝えてくる乗り心地になっていることは否定できない。
特に郊外の道でも、ウェットコンディションでのドライブは、できれば避けておきたいというのが本音。何しろ、ボディサイズや車重はかさむし、どちらかというと感覚に乏しいステアリングフィールに、ミシュラン・パイロットスポーツ2のタイヤという組み合わせなのだ。ドライコンディションなら、ベストな状態を発揮してくれるとしても、ワイパーを動かな避ければならない状況なら、慎重に運転する必要があるだろう。もちろん、乗れなくはないけれど。
ただ、どの程度スロットルを開けられるか心配に感じたとしても、四輪駆動システムを搭載しているから、それほど不安にならなくても良い。思うがままに踏み込んでも、状況が許せば受け入れてくれるはず。
もうひとつ気になる点といえば、一般道との相性が良い8速ATが、サーキットでは最適とはいえないところ。サーキット走行となると、8速ATはやや精彩を欠いた印象で、足を引っ張ってしまっている。