マクラーレン600LT 欧州縦断2200kmのドライブ ブダペスト〜ロンドン
公開 : 2018.11.04 16:10
ブダペストを出発
30psの増加はそれほど大きくはないが、上抜きのエグゾーストはエロチックすれすれである。600LTでは570Sに比べより多くの部分にカーボンファイバーが使われている。またガラスも薄く、サスペンションコンポーネントも特殊だ。その結果100kgも軽量化されているのだ。シャシーも凝っている。スプリングは全体的に硬く、ダンパーは見直され、アンチロールバーも硬めになっている。
今回の試乗車ではロングテールの重要なアップグレードがひとつ欠けている。超強力グリップのピレリ・トロフェオR(市販車はこれを履いている)のかわりに、より一般的なPゼロが装着されている。今朝はちょっと残念だが、夜になれば気にならなくなるだろう。
われわれはブダペストにいる。近くのハンガロリング・グランプリサーキットで行われた600LTの国際プレス発表が終了し、クルマをウォキングにあるマクラーレン本社に戻さなければならないのだ。ほとんどのクルマはトランスポーターに積まれて本国へ帰るが、この特別な1台は自走して帰る。
まっすぐ帰らず東欧州の最果てまで行く時間があればと思ったが、時間の余裕はない。カメラマンのオルガンとわたしはどちらも明日の夕刻までにロンドンに戻らなくてはならないのだ。つまり猶予は36時間。そのうち少なくとも28時間は運転しないと、締め切り時間に間に合わないことになる。