ジャガーIペース ワンメイク「eトロフィー」レースカーに試乗 今後の展開は
公開 : 2018.11.10 10:10
市販車から300kgの軽量化
あちこちに付くエアロパーツが空気抵抗を減らすのはもちろん、ダウンフォース増大のためフロントのスプリッターやリアの大型スポイラーもそなわる。もっとも、比較的低速なフォーミュラEの市街地コース向けなのでそう大層なものではない。
このeトロフィーマシンのデザイン要素がどのくらい公道版のIペースSVRに反映されるのかも気になるところだが、ジャガーのデザイン部門責任者ウェイン・バーゲスによると「できる限り拝借したいですね」ということだ。
こうして内装材をまるごと捨て去って新しいパーツをすこし補ったうえでボディにも手を加えることでそぎ落とした重量は、300kgにならんとする。
もっともロールケージや消火器などの装備で75kgが相殺されて、最終的な車重はレーシングカーとしては重量級の1965kgとなったが、それでも公道版よりは優に200kg以上軽いのだ。
冷却能力向上のためにフロントグリルの開口部を広げてエアコンを省いてはあるが、公道版と動力系に変わりはないとあれば、いかにもキビキビ走ってくれそうじゃないか。
じつは、それどころの話ではない。それはふしぎな体験だった。ロールケージをかいくぐっていまのセダン型レーシングカーのように低くうずまったシートにおさまり、ベルトで締めあげられる。操作系を見わたすと、シフトセレクターだけはIペースおなじみのものだが、ほかはまったく別物だ。