ジャガーIペース ワンメイク「eトロフィー」レースカーに試乗 今後の展開は

公開 : 2018.11.10 10:10

EV独特の走行感覚

ステアリングにはABS調整や前後トルクの配分(50:50、もしくはコーナー中盤の回頭性で有利な48:52)調節用のほかにも、パッと見ではまるで何するものか見当もつかないスイッチ類がところ狭しとならぶ。

そしていざ送りだされたシルバーストンのショートコース、ストウ・サーキット。そこで体感したのは…実際よりもやたらゆっくりと感じられる加速だった。

たぶんこれが、はじめにセラーズがいった「感覚が抜きとられる」ということなのだろう。われわれの知るレーシングカーの加速は、速かろうが遅かろうが例外なく、始終車内を満たすギアノイズの合間にエンジンやギアシフトの音がまじるものだからだ。

eトロフィー仕様の加速性能はベース車と同等で、0-97km/h加速は4.5秒だ。しょっちゅうゼロ発進をおこなう公道ではその速さも素直に感じとれるのだが、もっぱらサーキットのコーナーからの脱出加速が主体となるeトロフィー仕様では様相が変わってくる。

ある程度スピードに乗った上で強烈な横Gに踏んばりながらという状況だとむしろほかの側面、ブレーキングから進入、2%の駆動力上乗せをうけた後輪に助けられた回頭性向上のほうが強く感じられるのだ。

ステアリングは軽く正確だが、手ごたえには欠ける。ブレーキは強烈に効くうえ、条件がととのえばモーターによる回生のアシスト(オン/オフ可能だ)も効く。

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