ジャガーXJ50 試乗 誕生から半世紀のアニバーサリー 内装や装備充実
公開 : 2018.11.06 12:10 更新 : 2018.11.17 16:22
どんな感じ?
スポーティさに特別感はなし
XJは常にラグジュアリーなクルマだったが、今回はさらに、近年の流行りのキルティング加工されたレザーシートまで付いている。ディーゼルエンジンは最近、微粒子状物質の排出が強く問題視されているが、滑からなV6エンジンが生み出す太いトルクと、組み合わされる8速ATのおかげで、運転は非常に楽しい。このスムーズで俊足な走りは、まさにJX的な特徴でもある。
気になることというと、低速域での乗り心地の硬さと後部座席のロードノイズ。フロントシートのひととの会話も、気持ち声を大きくする必要がある。これはXJらしくない点。加えて標準ホイールベースのモデルであっても、不満のない後部座席の空間を確保していることは、これまで半世紀に渡って続いてきたXJの流儀として、珍しいことでもある。
アルミニウムを積極的に用いて重量増に配慮したボディのおかげで、XJ50の走りの良さは秀でている。腕利きのドライバーにとっては朗報といえるだろう。大柄なディーゼルエンジン・モデルではあるが、驚くほどスポーティな仕上がりだ。といっても、XJ50のドライブで体験できるほとんどの部分は、多少の違いはあるにしろ、現行のX351型と呼ばれるXJのその他のグレードでも共通していることではある。
様々な意見を呼ぶことになったエクステリアデザインも、程よく年令を重ねてきた印象。インテリアデザインの方が、やや速く老化しているように感じられる。X351型が発売から8年もの時間が立っていることに気づき、驚かされた。