オンボロのマイクラ(マーチ)で挑む草耐久レース 敵を巻くか、煙に巻かれるか
公開 : 2018.11.11 10:10 更新 : 2021.03.19 11:29
生産から20年以上も経ったマーチでデコボコ野原を3時間も走り回るレースなんて、ムチャだとお思いでしょう。たとえ安いちっぽけなオンボロでも、タフが取り柄なわれわれのマーチは何のその。ためしに参戦した耐久レースではなんと4位に食い込みました。
もくじ
ー 草レースに出場
ー 参戦の経緯
ー ドライバーは3人
ー レースのための「整備」
ー 本番当日
ー 3時間を無事に走破
ー わずか1周差での4位
ー 10万円以下で楽しめる
草レースに出場
ああ、レースでこんなにすばらしいスタートを切れるなんて、人生で2度とないかもしれない。
これから3時間のあいだ、原っぱにつくられたコースで思いきり競走するのだ。スタート前、くじで決めたグリッド順は全19台中の7番目だった。
一緒にセーフティカーについてフォーメーションラップを回るほかのクルマは、古ぼけたハッチバックや解体屋行きにしか見えないクーペといった面々ばかり。ゆっくり2周まわったところで緑旗が振られ、いざレーススタートだ。
スタートラインを越えてすぐのシケインをダンゴ状態で抜け、つづく長い右コーナーで前のクルマのアウトにつけてそのまま6番目に上がった。さらにコーナーをひとつふたつすぎたところで、前をいくBMW3シリーズ・クーペがスピン。労せずして順位を5位に上げたところで1週目も終わりかと思ったら、ボンネットから湯煙をたててコース脇へ寄っていくクルマが見えた。
なんということでしょう! ゼッケン17番のわたしのマシンはまたたく間に4位におどり出たのだ。ルイス・ハミルトンだって、今日のわたしにはかなわないだろう。