知っていたらマニア? 忘れ去られたドイツ車ブランド31社 後編
公開 : 2018.11.11 06:10 更新 : 2019.05.04 13:03
ヴァルトブルク(1956年〜1990年)
もうひとつの旧東ドイツが誇るブランドであるヴァルトブルクの正式名称はVEBアウトモービルヴェルケ・アイゼンナッハという。当初1898年から1904年にかけてこのブランド名が使用されており、その後、1955年にIFA F9の後継モデル名として復活している。F9の2サイクル 3気筒900ccエンジンはそのままだったが、ボディシェルは完全新設計のコンバーチブルとサルーン、さらにはエステートが用意されていた。モデルイヤーとボディスタイルによって、311(写真)、312、または313として知られるこの魅力的なモデルだが、1966年には353へとモデルチェンジしている。
353は右ハンドル仕様が英国へと導入されたが、これがヴァルトブルクの西側諸国における悪評の原因となった。西側のライバルたちとはまったく勝負にならない出来だったものの、ブランド自体は1989年のベルリンの壁崩壊まで、自国市場で生き延びることに成功している。
東西ドイツ統一後、工場は当時GMのドイツにおける子会社だったオペルの生産拠点として活用された。