英国試乗 ジャガーFタイプ V6 マイナーチェンジ、依然として魅力

公開 : 2018.11.15 10:40

V6モデルならではの魅力

それでも、Fタイプは総じて楽しく、正統派のスポーツカーだ。「カリスマ」や「魅力的」といった言葉は欠点がありつつもエキサイティングなクルマによく用いられる表現だが、Fタイプもこれらの単語が当てはまる存在だろう。秋晴れの中、ヒーターをつけてエグゾーストを轟かせる。これ以上に素晴らしいスポーツカーの楽しみ方があるだろうか。

正確だが生真面目ではなく、痛快だが愚かしいほどではなく、快活だが危険すぎはしない。Fタイプは常にドライバーを楽しませようとする、好感度の高いクルマだ。

確かに、4気筒エンジンがベストな選択だという声もある。身のこなしは上で、十分すぎるパフォーマンスも持ち合わせているという。加えて、購入者の42%がこの2ℓバージョンを選んでいるのも事実だ。

だが、スーパーチャージャーで過給されたV6には確かな「魅力」がある。しかも、P380以上ならロッキングディファレンシャルによる優れたトラクション性能を持ち(これよりも下のモデルではオープンデフ)、ZF製ATもさらにシャープな味付けだ。これなら、価格差以上の価値がある。

FRのスポーツカーは流行に乗っているとは言えないが、しっかり作り込めば痛快な存在になると、Fタイプは証明してみせた。

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