ドライバーズカー選手権2018(2) 10〜5位に留まったモデル、そのワケは

公開 : 2018.11.24 10:10


僅差で5位に着いたBMW M2コンペティション

BMW M2コンペティションの順位が振るわなかったことに、納得できない読者も多いと思う。しかし、アウディと1位差だったとはいえ、点数を見るとアウディの184点に対しBMWの203点と、まったく異なる勝負だったことは明白。テスターが1点ずつ高く評価し、あと5点多く獲得していれば、この比較的手頃な2シリーズが表彰台に立っていた可能性もあるほど。

M2コンペティションの卓越したハンドリング性能は、AUTOCARのロードテストの新たな記録として刻まれるにふさわしいく、新しい造語も生み出した。日本語なら、「立ち直る力(cockaboutability)」とでもいえようか。例えコーナリング中に修正が効かないと思われるようなスライドアングルに陥っても、安心感を保ったままコントロールできる、クルマの持つ積極性を指している。仮にドリフトの点数があれば、アストン マーティンがやや食い下がるかもしれないが、M2コンペティションの強さは圧倒的だったろう。

わたしにとっては、かなりの部分で、ひと回り小さく価格も安いけれど、ジャガーの理想的な姿に感じる。実用的で民主化されていても日常的にドライビングを楽しめ、ワインディングやサーキットに来れば、その寛大さを充分に楽しめる。

マット・ソーンダースは僅差で沈んだBMW M2コンペティションをこうまとめた。「残念ながら、このハンドリングデイの評価軸にコストパフォーマンスという項目はありません。M2はその点で損をしていますね。アルピーヌとは異なる性格ですが、あらゆる面でドライバーズカーとしての魅力に溢れています」

3/4回に続く。

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