ドライバーズカー選手権2018(4) フェラーリ488ピスタ vs マクラーレン600LT
公開 : 2018.11.25 10:10
番外編:アングルシー・サーキットでの最高速
最速を刻んだクルマはおよそ1周71秒とかなりの速さを見せつけているように思えるが、ラップタイムで2位のマクラーレン600LTから1.7秒差しかなかった点を見ると、並外れた加速力とグリップ力を誇るフェラーリ488ピスタが振るわなかったようにも感じる。
アングルシー・サーキットの第1コーナーとなる、ターゲットコーナーの脱出スピードを比較してみると、フェラーリの速さがより見えてくる。クルマに掛かる遠心力が0.8gにも及ぶコーナーで、そこからストレートへ向けて加速していくポイントでスピードを計測している。
488ピスタは169.6km/hに到達しており、次ぐポルシェ911 GT3 RSの158.2km/hとは10km/h以上もの差がある。このことからも、グリップ力と加速力の圧倒的な凄まじさが見て取れる。他のほとんどのコーナーでも488ピスタが最高速を出していたが、一箇所、逆バンク状態になっているピールコーナーだけはポルシェ911 GT3 RSの方が上回っていた。
可能な限りフェアな条件となるように、10台のクルマを交互に乗り換え合い、コンディションにも差が生じないように配慮しているが、妥協せざるを得ない部分もある。ポルシェが履いていたミシュラン・カップRタイヤは、テスト開始時には真新しい状態だったから、ラップタイムは他のクルマよりも1秒ほど有利だったと思われる。逆の理由で、アストン マーティンとロータスはタイヤの状態ではやや不利な条件だった。
しかし、ラップタイムで多少のコンディション差が生じたとしても、英国ベスト・ドライバーズカーとしての評価には、影響は及ばないことは理解していただきたい。
アングルシー・サーキットでのラップタイム
フェラーリ488ピスタ | 1分11.4秒 |
マクラーレン600LT | 1分13.1秒 |
ポルシェ911 GT3 RS | 1分14.7秒 |
ジャガーXE SVプロジェクト8 | 1分17.2秒 |
ロータス・エキシージ・スポーツ410 | 1分18.0秒 |
アウディR8 RWS | 1分18.2秒 |
アストン マーティン・ヴィンテージ | 1分18.4秒 |
BMW M2コンペティション | 1分20.1秒 |
アルピーヌA110 | 1分20.6秒 |
フォード・フィエスタST | 1分23.6秒 |