名門アルヴィス復活 コンティニュエーション・シリーズ、日本販売も開始
2018.11.16
知っておきたい アルヴィスとは
日本では馴染み薄いがアルヴィスは1919年から1967年まで存在した高品質で少量生産の特別な世界を持つ英国車である。1919年にT.G.ジョンにより設立され、1920年に最初のモデルとなる排気量1482ccの「アルヴィス10/30HP」を送り出す。
1921年になると会社名をアルヴィス・カー・アンド・エンジニアリング・カンパニー・リミテッドに改め、イギリスのモータウンといえるコヴェントリーに移転し、より体制を強化する。1923年になるとOHVヘッドを備える「アルヴィス12/50HP」に進化し、自動車メーカーとして座を確立。1925年には当時としては革新的な前輪駆動のレーシングマシンを製作し、1928年にはスーパーチャージャーで武装しル・マン24時間では総合6位/クラス優勝に加え総合9位/クラス2位という快挙を成し遂げる。
アルヴィスの進化は続き、6気筒1870ccエンジンを搭載する「14/75HP」が1927年に登場。この時代は購入するオーナーが好みのボディを架装するため様々なタイプが存在し、当時のコーチビルダー名である「ランスフィールド」、「パークワード」、「ヴァンデン・プラ」は現在のモデル名に受け継がれている。その後2.5ℓ、3.5ℓエンジンを積むスピード20、3.5ℓ、4.3ℓエンジンを積むスピード25を送り出し、その座を盤石なものにした。
第二次大戦が始まると高い技術力が買われ、航空機エンジンと軍用車両の生産を受け持ち社名もアルヴィス・リミテッドに改められる。戦後は3リッター・エンジンを積むTC21、TD21、TE21などの上質なGTモデルを送り出す。
しかし1960年代になると車両規定の厳格化などの新たな流れに乗れず、乗用車の生産は1967年をもってピリオドが打たれた。