番外編2：サポートカー

これまで、こうした旅でもっとも重要なのはバックアップメンバーだということを嫌というほど思い知らされてきた。今回もそうだったが、例え実際にバックアップに頼ることがなくても、そこにいてくれるという事実が重要であり、彼ら無しではこんなチャレンジはできない。だが、バックアップメンバーが常に付き従っていることに疲れ果てた結果、単なるお荷物になってしまったような経験もしている。

マットとリーは最高のバックアップメンバーだった。ベルギーからポーランドまで常にわれわれの後ろにいて、一度も視界から消えることはなく、停車中には軽口で常に場を和ませてくれた。1度もベンテイガに乗ることはなかったが、リアシートを取り去り、必要な工具やタイヤ、さらにはエネルギー補給のためのモンスターエナジーを詰め込んだ特製ラックを搭載したこのクルマは、まさに今回のサポートカーに相応しい存在だった。

14万ポンド（2074万円）もするベントレーを補給車両に使うなど正気の沙汰ではないと思うかもしれないが、このクルマの快適なキャビンに座って、今回のチャレンジで活躍する様子を目にすれば、これ以上今回の旅のサポートカーに相応しいクルマなど、ほぼ存在しないということに納得して頂けるだろう。

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