ジムニー×ランドクルーザー 英国で、比較試乗 優れた走破性とキャラ評価

公開 : 2018.11.18 17:40  更新 : 2021.01.28 18:18


アフリカで選ばれるランドクルーザー

数ヶ月前、世界中の自動車メーカーの中で、生産するユニット数で見るとスズキが最も収益率で優れているという報告があった。ジムニーを詳しく見ていくと、その理由もわかってくる。ボディを軽くノックしてみれば鉄板の薄さが分かるし、塗装の仕上げや塗装されている範囲も絶妙。エンジンルームにも、無駄な黒い樹脂製のカバーは殆ど見られない。

ターボをラインナップさせないことでコストも抑えられるし、トランスミッションはできの良い5速マニュアルだけ。燃費は12.6km/ℓで、二酸化炭素の排出量も154g/kmと、さほど優れて居るとはいえないが、上手にコンパクトカーをまとめて利益を上げるという、他のメーカーでは真似できないスズキ流のクルマ作りが見えてくる。

一方でランドクルーザーはコンパクトとはいい難いが、理念の面ではジムニーと共通する部分がある。スズキとは異なる手法ながら、オンロード走行を洗練させるということ以上に、オフロード性能を優先している。オンロードでの乗り心地には目をつむって欲しい。しかしランドクルーザーこそ、アフリカの大部分で選ばれるべきクルマだし、今回のラトランドの採石場にもピッタリだ。

渡河性能は700mmもあり、ジムニー・シエラの2倍近い水深まで対応しているが、それ以外にも、車重や価格、牽引重量などもジムニー・シエラの倍近い。ランドクルーザーもまた、ラーダフレームにボディが乗る従来ながらの構造を持っており、どこへでも出かけられて、何事もなく戻って来れるだろう。

さらにローレンジ・ギアとリジッドアスクル、リミテッドスリップデフも備えている。最低地上高はジムニー・シエラより5mm低いが、ハイエンドモデルではエアサスペンションも選択できる。今回のテスト車両となる3ドアモデルは驚くほど機敏で、最小回転直径も10.4mと悪くない。

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