18歳 1972年式アルファ・ロメオ・ジュリアを買う(1)
公開 : 2018.11.18 18:10
醜い外観 だが愛おしい
快活なツインカムエンジン、5速マニュアル・トランスミッション、後輪駆動と全てが揃っている。しかし詳しく調べるうちに、105系のスパイダーやクーペは価格が高騰しすぎて手が届かないことがわかった。それでも、セダンのジュリアならなんとかなりそうだ。
ただしセダンは、少々普通ならざる外観をしている。あまりにも3ボックスの形状に忠実になりすぎて、いくぶん不格好。
柔らかくロングトラベルなサスペンションなどは共有しているとはいえ、ベルトーネのデザインしたクーペや、ピニンファリーナのスパイダーの美しさとは比べるべくもない。
しかし、突然わたしはこのクルマに恋に落ちた。
両サイドの深くえぐれた造形や、リアのアーチを斜めに横切るライン、トランク上を走るふくらみ(現代のクルマの中で、わたしが気に入っているポルシェ911 GT3 RSと共通する唯一の部分だ)。この実用的なセダンをロードレーサーへと改造していくのは、極めて魅力的に思えた。