魅惑のツインエンジンカー ビンテージレーサーから最新ハイブリッドまで 前編

公開 : 2018.11.24 06:10  更新 : 2021.03.05 21:42

フォルクスワーゲン・ツインジェット(1981年)


このツインジェットが発表されるまで、フォルクスワーゲンにとってはゴルフGTIがもっとも大胆なモデルだった。明るい黄色に塗られたこのモデルは、もはやありきたりなジェッタなどではなく、最大の驚きはそのリアタイヤの間に搭載されたふたつ目のエンジンだった。GTI由来となる完全同一仕様の1.6ℓエンジンを2基搭載したツインジェットの出力は223psに達し、そのパワーを有効に路面へと伝達するため、クロースレシオのギアボックスとリミテッドスリップディフェレンシャルが採用されていた。

アウディによるクワトロの成功に触発されたフォルクスワーゲン・モータースポーツの手により生み出されたツインジェットだが、重すぎる車重とパワー不足により思うような活躍を見せることはできなかった。しかし、このクルマは、2018年のI.D. Rパイクス・ピークのはるか以前に活躍した、フォルクスワーゲン製ツインエンジンモデル開発の礎となっている。

関連テーマ

おすすめ記事

 

人気記事