アルピーヌA110 vs マクラーレン570S 比較試乗 なぜ公道で光り輝く?

公開 : 2018.12.01 10:10  更新 : 2021.05.13 12:00

番外編:価格(ミス)マッチ対決

アウディRS3 スポーツバック&メルセデス-AMG E63 S エステート

おそらくメルセデスのほうがアウディよりも2倍以上のコストが掛かっているが、全般的に見ればE63とRS3は同じようなモデルだ。両者ともそのターボエンジンと四輪駆動システムによって、どんな天候でも、家族やペット、家の細々としたものを快適かつ驚異的なスピードで運ぶことが可能であり、両者ともその直線の速さで、一般的なパフォーマンスカーたちを驚愕させてもいる。

それでも、このオールラウンド性能をより説得力ある形で達成しているのはE63の方だろう。荒れた路面での硬い乗り心地は別にしても、メルセデスのほうがB級路における日常使いでは優れている。最近改良がほどこされたとはいえ、アウディがB級路でやや活気に欠ける一方、メルセデスはこれまでのパフォーマンス・エステートモデルでは不可能だった生き生きとした様子を見せてくれる。落ち着きとコントロール性、さらにはその機敏さで、2060kgの車重など感じさせない。

ワインディングでアウディがメルセデス-AMGを大きく凌ぐ点があるとすれば、それはそのボディサイズだろう。4インチ(10.16cm)など大した違いではないと思うかもしれないが、E63よりもこれだけ狭いボディサイズによって、RS3では自信をもってワインディングを走ることができる。

アルファ・ロメオ4C&フェラーリ488 GTB

一方はもはや無視できないほど酷評されたモデルであり、もう一方は世界的な評価を得ているモデルだ。全員が4Cに小さなフェラーリのような走りを期待していたが、奇妙に不安定なステアリングと路面不整をそのままトレースするかのような不自然な挙動によって、ミニ488 GTBというのはコンセプト留まりだったことが明らかとなった。

新素材のカーボンファイバー製タブを採用した割には安価なモデルと言えるが、最大の強みである4Cの5万2835ポンド(763万円)という価格をもってしても、ジャイアントキリングを起こせるほどの優れたモデルとは言えない。

マツダ MX-5 2.0&ジャガーFタイプ V6 S コンバーチブル

マツダよりもほぼ3倍近いプライスタグを掲げてはいるものの、ジャガーのほうが運転して3倍楽しめるというわけではない。この2台はほぼ同じようなメカニカルレイアウトを持ち、最近改良を受けたMX-5が積む4気筒エンジンは、FタイプのV6同等の満足感を味わわせてくれる。

フォルクスワーゲン・ゴルフR&日産GT-R

ともにDSGデュアルクラッチ・オートマティックギアボックスを搭載したモデルという点で、GT-Rとの比較も可能だと思わせるゴルフRだが、それ以外では、この巨大な日産とはいかなる点においても似ても似つかない。だが、その四輪駆動システムによるトラクション性能とパワーで、B級路を攻めるのが楽しいモデルだ。

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