初試乗 メルセデス・ベンツGLE モデルチェンジ プラットフォームから一新

公開 : 2018.11.26 11:35  更新 : 2018.11.26 11:56


遠心力を打ち消す「カーブ傾斜機能」

加えてこのEアクティブ・ボディコントロールには、ドライビングモードの拡張機能として、コーナリング時のボディロールを補正する「カーブ傾斜機能」も備えている。インフォテインメントシステムのモニターで機能をONにすれば、フロントガラスに搭載されたステレオカメラが路面をスキャニングし、エアスプリングを伸縮させることでボディをコーナー内側へ傾かせることができる。

この設定には3段階あり、最も機能が強く働く状態では車体を傾けることで遠心力を打ち消し、スポーツ・エステート並みのコーナリングを実現している。乗り心地が良く背の高いラグジュアリーSUVとは思えない走りだと思う。機能の働きも自然で、介入が早すぎるということもなく、タイヤのスキール音を聞くことなく、ワインディングを自信を持って爽快に走らせることができるはずだ。しかもこれらの制御は、古いGLEのように、少しおせっかいに感じることもなく、本当に必要な時に、必要な分だけ機能してくれる。

といっても、他のドライビングモードとは明らかに異なる、よりシャープなターンインを示すようになるから、「カーブ傾斜機能」は慣れるまでに少し時間が必要かもしれない。でも一度慣れてしまえば、その機能を発揮するに相応しい道でなら、GLE 450は信じられないほど滑らかなハンドリングを味わわせてくれる。このサスペンション・マジックが、メルセデス・ベンツの他のモデルに搭載される日も近いに違いない。

乗り心地も秀逸。舗装面の凹みやうねりがあったとしても、一般道での走行スピードなら極めて素晴らしいマナーを見せ、裏路地の路面に大きな路面の剥がれがあっても、何事もなかったかのように通過する。

エクステリアデザインは空力に配慮され、Cd値は0.29と小さく、燃焼効率を追求したマイルドハイブリッドシステム搭載のエンジンが組み合わさり、長距離ドライブももちろんお手の物。 GLE 450 4マティックの燃料タンクは85ℓの容量があり、燃費は12.0km/ℓとうたわれているから、理論上の航続距離は1000km弱と考えて良いだろう。

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