ヴォグゾール・モッカ 1.7CDTi

公開 : 2013.04.19 13:47  更新 : 2017.05.29 18:29

■どんなクルマ?

かつてわれわれはヴォグゾールモッカの4WDモデルをドライブしたが、英国では最も多く販売されるであろう2WDのモッカをドライブする最初の機会を与えられた。実際、4WDのモッカの性能をフルに使う人がどれだけいるのだろうか。トレーラーハウスなどを牽引する必要がある人以外は、1年のうちほとんどは4WDの利点を享受することはないはずだ。そういった意味においても2WDモデルは多くの意味を持つ。

特に今回試乗した1.7CDTiは2WDモデルのほうが4WDモデルに対して1,545ポンド(23万円)も安いのだ。そのエンジンは、128bhpを発し、4WDモデルの129g/kmに対してCO2排出量も124g/kmとなる。また、その軽さ故、パフォーマンスも向上し、0-100km/h加速は10.4秒から10.0秒にアップする。

そして、更に重要なのは、4WDモデルも2WDモデルもその外観は変わりないということだ。

■どんな感じ?

通常のハッチバックよりも高いキャビンにもかかわらず、モッカのドライビング・ポジションは従来通りともいうべきか、それほど見晴らしは良くない。そして、そのキャビンのレイアウトは、若干無計画なセンター・コンソソールを含めて、典型的なヴォグゾールの作りがされている。ただし、スタアリング・ホイールの大きさや、くっきりとしたダイヤル、そしてドライビング・ポジション自体やシートの造りは良い。

また、リア・シートのスペースや、ブート・スペースも歓迎されるべきところだ。トランクの能力は356/1372ℓで、アストラよりも140mm短い4280mmの全長であるにもかかわらず、アストラよりも広い。

このクラスの平均としては若干不足気味のパワーを持つディーゼル・エンジンだが、無理のないドライブが可能だ。実際に、良いエンジンだ。

特に、程よい重さのステアリング、長いサスペンション・ストローク、穏やかな乗り心地、広範囲にフレキシブルなエンジンなどは、ハイウェイ・クルーザーとしては合格点が与えられる。

確かに、細い道などを走るとジュークよりも機敏さに欠けるし、イエティと比べると成熟さに欠けるかもしれない。しかし、オールラウンダーとしてみれば、それは悪い妥協ではない。

■「買い」か?

ヴォグゾールは、モッカで小型SUV市場に新風を起こしそうな気がする。少なくとも、スコダ日産に続く第3のメーカーにはなれるかもしれない。モッカは、それだけの競争力を持ったクルマなのだ。

(マット・プライヤー)

ヴォグゾール・モッカ 1.7CDTi

価格 19,445ポンド(291万円)
最高速度 193km/h
0-100km/h加速 10.0秒
燃費 21.3km/ℓ
CO2排出量 124g/km
乾燥重量 1354kg
エンジン 直列4気筒1686ccターボ・ディーゼル
最高出力 128bhp/4000rpm
最大トルク 30.5kg-m/2000-2500rpm
ギアボックス 6速マニュアル

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