祝、新型ポルシェ911(992)発表 写真で振り返る55年の歴史
公開 : 2018.11.29 18:20
964型の登場(3世代目、1988年)
自動車業界の専門家たちがひとつの時代の終焉を感じ始めたころ、1988年には新型911(964型)が発表された。15年にわたって生産が続けられた先代から85%が刷新され、モダンなスポーツカーとして生まれ変わった。
964の空冷3.6ℓフラット6は250psを発揮した。これは初代911のほぼ2倍の数値だ。外観上は先代からポリウレタンのバンパーや自動展開式リアスポイラーなどが変更されたのみであった。しかし、その内部は全くの別物だ。
新型にはABS、パワーステアリング、エアバッグなどが装備され、オプションでティプトロニックも用意された。ただしこれらの装備を欲しがるものは少なく、真の愛好家らは軽量アロイのコントロールアームやコイルスプリングが採用された点に注目していた。
通常の964も先代から大きな進歩を遂げているが、4WDが設定されたこともポルシェにとって大きな転換点だといえる。カレラ4が1989年に発売された。
さらに1990年になると、964ターボも発売された。当初は3.3ℓフラット6を搭載していたが、1992年には360psの3.6ℓユニットに換装された。今日では、964カレラRS、911ターボS、911カレラ2スピードスターなどがコレクターに好まれている。