試乗 アウディR8パフォーマンス 実用性と豪快さ、見事なバランス
公開 : 2018.12.26 10:10
どんな感じ?
バネ下軽量化でハンドリングが向上
アウディいわく、メカニカルな面での変更もあるが、多くはない。今回はサーキットでのわずかな試乗だけで、エンジンパワーも含め、大きな変化は感じられなかった。
フロントのアンチロールバーが鉄製から合金製に変更されたことで、バネ下が軽量化されている。そのため、ハンドリングはより正確で反応がよくなっているが、スプリングやダンパーは従来と同じで、ミシュラン・パイロットスポーツカップ2がオプションで装着されている影響も大きそうだ。
感触は相変わらず良い。まず、搭載されるV10は世界最高レベルの量産エンジンと言える。シャシコントロールも優れており、ブレーキを軽く踏みながらコーナーに進入し、スロットルを開けながら脱出していくときの興奮といったら最高だ。
R8は四輪駆動システムと大排気量エンジンを搭載しているため、クラスの中にはもっと軽量なモデルも存在するが、この微調整のしやすさゆえに非常に俊敏に感じられる。しかし、アウディのブレーキは強力すぎて、サーキットですら少々扱いずらさを感じることもある。
ステアリングの重さは普通で、レスポンスが良く正確だ。フィーリングやレスポンスがマクラーレン570S並みだという気はないが、微調整のしやすさやノイズの少なさはR8が圧倒的に上だ。ポルシェ911ターボよりのエキゾチックだが、AMG GT Rの方がホットロッド的、といったところだ。