中国ベストカー選手権 中国製モデル最高の1台はどれ? 比較テスト
公開 : 2018.12.23 11:40
サルーン部門 トップ争いはフォルクスワーゲン勢
われわれジャッジには今回の主催者である中国の大手メディア、Internet Info Agencyからスコアシートが手渡される。各ジャッジには最大105ポイントが与えられ、これを各モデルに配分することになる。シートの快適性は8ポイントだが加速は5ポイントなど、評価基準には優先順位がつけられていたものの、その明確な理由が示されることはなかった。しかし、何台かの採点を終えたところで、結局はいつもどおりの100ポイントを配分する方法に改められた。
最初にテストしたのはサルーンモデルだったが、その凡庸なスタイリングのせいで、参加車両が集まったところは、栄えあるコンテスト会場というよりも、まるでレンタカー会社の駐車場といった趣だった。「レンタカー」というのは、日産シルフィとトヨタ・カローラ(来年中国市場に導入予定の新型ではない)にはまさにぴったりの表現だろう。この2台は頑丈さを感じさせるものの活気に欠け、設計年次の古さと中国製モデルだという印象を払拭することはできなかった。
だが、中国の顧客にとってこうした点はそれほど気にならないようだ。シルフィとカローラは今年8月までのサルーンモデルの売上げランキングでそれぞれ2位と3位であり、その差は50万台以上にも達する。中国の自動車市場で、最初に驚かされるのはその数の大きさだ。
純粋な中国製サルーンであるジーリー・エムグランドのドライブトレインとボディコントロールが粗削りな印象だった一方で、中国専売モデルのビュイック・エクセルは先代オペル・アストラをベースに開発されており、それに相応しい動力性能を見せてくれる。
サルーン部門でトップの座を争うのは、フォルクスワーゲン製モデルになることは明らかだった。だが、フォルクスワーゲンの各モデルは開発された時代も違えば、使用するアーキテクチャの世代も異なっており、すべてが素晴らしいという訳ではない。